2023/05/02 21:34

犬とは違って、季節になると外を歩き回り、自由に恋愛をして子どもを作るというライフスタイルから、
世代を重ねるごとに雑種の度合いを強めるのが猫。
そんな中でも純血種と呼ばれる猫がいます。
300年以上の歴史を持つ犬の純血種と比べて、猫の純血種はまだ100年あまりの歴史しかなく、
純血種の数も世界で62種ほどです。
第1位「スコティッシュフォールド」
1961年にスコットランドの農場で誕生した1匹の雌の白猫「スージー」に始まります。スージーは、他のきょうだい猫とは異なり、成長しても耳が折れ曲がったままという特徴をもっていました。やがて成長したスージーが出産した複数の子猫に同じ垂れ耳を持つ子が生まれたため、折れ耳が遺伝性によるものだと判明しました。
その後、数匹の「スコットランドの折れ耳猫」がアメリカ合衆国に送られ、ブリティッシュショートヘアとアメリカンショートヘアを用いた品種改良が続けられ、1994年に「折れ曲がり」を意味する英語の「fold」という名を用いて一猫種として公認されました。
最大の特徴は、前方に折れ曲がりながら垂れた耳です。
そして短めの首、丸い顔、丸みを帯びた小柄な身体も、独特とされているようです。小さく折り畳まれた耳に大きな眼という特徴から、その外観はフクロウのようだといわれたりします。
第2位「マンチカン」
マンチカンは他猫種にくらべれば浅いものですが「短足猫」の存在は古くから確認されてきたました。
本格的な繁殖が始まったのは、1983年。アメリカ・ルイジアナ州でトレーラーの下に住んでいたメスの短足猫が発見され、保護されました。
その短足猫と通常の長さの脚の猫を交配されたところ、同じ短い脚をもつ子猫が誕生。
1980年代から北アメリカの地にて繁殖が続けられた末に、1995年にTICAにて正式な猫種として認定されました。
脚の短さが日常生活に支障を及ぼすことはなく、普通の猫のようにジャンプや木に登ることもできます。
ただ、後ろ脚の短さから跳躍力は制限されるようです。
「猫界のダックスフンド」とも呼ばれるマンチカンですが、実は短足の個体は実は全体の2割程で、残りの8割は足長タイプとされています。
第3位「ミヌエット」
1990年代に誕生した新しい猫種で、日本ではまだ珍しい猫です。猫の王様といわれるペルシャ系の猫と、足が短いことで知られるマンチカンを交配させたハイブリッド。
以前は「ナポレオン」という品種名でしたが、フランスの英雄・ナポレオンと同一の名前は不敬にあたるとの声があったため、2015年に「ミヌエット」へと改名されました。
体型は「セミコビータイプ」に分類され、体全体が少し長め。コンパクトな体つきをしていますが、全体的に丸々としているため、よりがっしり見えるのが特徴です。
丸い頭に小さめの耳がちょこんと離れ気味についていて、耳の先端は少し丸みがあります。
毛色のバリエーションが豊富で、ホワイトやブラックを始め、クリーム、シルバー、ブルーなどのあらゆる毛色が認められています。また、目の色は、グリーンとブルーがあります。
第4位「ラグドール」
「ぬいぐるみ」という意味の名前を持つラグドール。
イギリスで1983年に登録された比較的新しい種です。
一説にはアメリカのブリーダーの白いペルシャとバーマンの仔が、地域猫のバーミーズと掛け合わされて生まれたと考えられています。
ラグドールは長毛種に分類され、カラーは全てポイントカラーになります。生まれた直後は全体的に白く、少しずつ本来の毛色とパターンが現れます。毛質は、全体的にやわらかくなめらかで、美しい毛が特徴です。
大きな三角形の頭、ふっくらとした頬、くりくりとした卵型のブルーの目、ふさふさのしっぽなど、全体的に優美さを感じさせます。
猫種のなかでは最大といわれるほど体が大きく、全体的に筋肉質でがっしりしています。
第5位「ブリティッシュシュートヘア」
自然発生種に分類され、イギリス最古の猫と言われています。古代ローマ帝国がイギリスに侵略の際、ネズミ退治のために連れてきた猫がルーツとされています。
第二次世界大戦後、絶滅の危機に瀕しますが、ペルシャやロシアンブルーなど別の猫種と交配することで、血統をつないできました。
体格は中くらいですが、体つきはがっしりしていて優れた身体能力を有しています。頭は大きくまん丸でリスのように頬がふっくらしています。よく発達した筋肉と骨太な骨格、厚い胸板と広い肩幅が特徴的で、近くで見ると筋肉質で質実剛健な印象です。
元々は「ブリティッシュブルー」と呼ばれていて、ある時期まではブルーの毛色に限られていました。名前の通り短毛種で被毛が厚めです。