2024/11/22 13:33
猫は、もともと暑い砂漠の出身ということもあり、暑さには比較的強いのですが、寒いのは苦手なようです。 個体差はありますが、とくに短毛種は寒がりな傾向にあります。
また、猫種によっても寒さへの耐性が異なるようです。
上毛(オーバーコート)と下毛(アンダーコート)を持つダブルコートの猫は、比較的寒さに強いとされています。逆に、被毛が1層しかないシングルコートの猫は、寒さに弱い分、しっかりした防寒対策が必要だとされています。
猫は寒さに何度まで耐えられるのか。
ヒトでも寒さが平気、苦手、と色々あるところです。猫の場合も同じで、個体差、年齢、体の状態などもありますが、一般的な話として、およそ20度を下回ってくると、猫は密かに寒さを感じてくるようですね。
猫が寒い時に出すサインとは。
①睡眠時間が長くなる
寒いと感じると、あまり動きたくなくなるのは猫でも同じです。
冬になると消費カロリーを抑えようと行動量を減らし、睡眠時間を増やします。
また、代謝エネルギーを使って体を温めるため、そのエネルギーを確保しようと「省エネモード」で行動します。
②からだを丸める
猫は寒さを感じると体を丸めて、しっぽで鼻を覆うようになる。やがて震え出し、さらに体を小さく丸めるようになります。
体を丸めて寝る体勢を「アンモニャイト」と呼びますが、これは顔をうずめて寝るので、自分の吐いた息で体を温める効果もあるようです。
③食事量は増えるが、飲水量は減る
秋から冬にかけて、猫の食欲が増すことがあります。脂肪を蓄えて、それを燃焼するエネルギーで体を温めようとするのです。
また、秋から冬にかけて猫の被毛は夏毛から冬毛に生え変わりますが、体温維持に役立つ冬毛の維持のためにも栄養が必要なのです。
その一方で、冷たい水は、猫にとって体温を下げてしまうので普段と比べて飲水量が減る傾向にあります。
室内飼育の猫は乾燥によって体内の水分が奪われてしまい、飲水量が減ると尿が濃縮され、それが膀胱内に長く留まることで結石や結晶尿、感染が起きやすくなります。
④身体の震えや毛が逆立っている
猫は何らかに対しての恐怖や威嚇、興奮などで身体を震わすことがあります。しかしそれ以外に身体が震えていたり、毛が逆立っている場合は、寒いと感じている可能性が高いです。
猫の身体が震えているときは、筋肉を細かく収縮させて体温を少しでも上げようとしているサインなので、寒さを感じています。
毛を逆立てている場合は、被毛の間に空気を含ませて熱を閉じ込め断熱性を高めることができるので、寒いと感じているサインになります。
⑤日なたぼっこの時間が長くなる
体を温める効果もある「日光浴」ですが、骨を丈夫にするビタミンDをつくる、とても大切な行動でもあります。
猫は冬場や寒いときには、日光を浴びることで体温を一定に保とうとしているようです。また、それにより自律神経系を整えていて、日光の強さや日照時間、気温などから季節を感じ取り、被毛の生え変わりなどが起こっていると考えられています。
快適に過ごせる室温とは。
一般的に猫の平熱は、直腸温で38℃前後になります。高齢猫の場合はー1℃前後ほど低くなります。
子猫の場合は平熱より+1℃前後ほど高くなりますが、体温調節機能や生体機能は発達段階なので生活環境の温度や体調によっても変化します
成猫の場合、快適な室温は冬場の外気温にも左右されますが22〜26℃程度に設定するのがおススメです。
快適な室温を維持するためには。
寒さ対策としては、エアコンや暖房器具の使用、マットレスや湯たんぽ、ペット用ヒーターの活用などが有効です。 また、運動やブラッシングで体を温めたり、ベッドや水飲み場の位置を変えたりすることも、寒い時期の健康管理に効果的です。
ただしコタツは中の温度が高すぎたり空気が乾燥していることもあるので、高齢猫は注意が必要です。
部屋に人もいないなかで暖房を24時間つけておくというのも、経済面や環境面から問題があることも。
毛布やふわふわなベッド、湯たんぽ、段ボールハウスなど、電気を使わないエコな寒さ対策の工夫も昨今では推奨されています。
間違った寒さ対策
<温めすぎは要注意!!>
・25度以上で暑い
・乾燥している
・低温やけど
カーペットや湯たんぽでの低温やけどが心配です。猫が自分の快適な温度へ移動できるように、温かい所と、涼しい所を作っておけると良いでしょう。
<ショウガや辛いものを食べ物に混ぜる>
人は寒い時期になるとショウガや七味など辛みの成分で体を温めることがありますが、猫にとっては有毒なのであげてはいけません。
<服を何枚も着せる>
猫は洋服を着ることが苦手な性格であることが多いので、寒くても服を着せるのはおすすめできないでしょう。
<石油ヒーターを近くに置く>
温かいからといって石油ヒーターの熱風を猫に当てるもよくありません。乾燥した空気や一酸化炭素などのガスが猫に悪影響であったり、ヤケドのリスクもあるため石油系の暖房は注意が必要なのです。
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